惑星状星雲 NGC 2818
2009_01_15
 NGC 2818は,らしんばん座の方向約1万光年の距離に位置する惑星状星雲で,散開星団NGC 2818Aの中に存在していている。
 惑星状星雲を形成する星の年齢は,だいたい数十億歳。一方,普通の散開星団は,星どうしの結びつきがゆるいので,数億年ほど経つと星団はばらばらになってしまう。NGC 2818Aの年齢は10億歳ほどと計算されているが,これほど長く生き残っている散開星団はまれである。
 この画像は,HSTの広視野/惑星カメラ2(WFPC2)によって,2008年11月にとらえられた。画像中,外側に広がっているのは,太陽程度の質量を持つ恒星が核融合を終えて,一生の終わりに放出したガスである。
 NGC 2818の姿は,数万年かけて少しずつ薄れていく。中心にある星の残骸も,数十億年の間には冷えて,白色矮星となる。わたしたちの太陽も同じようなプロセスをたどるが,それまでにはまだ50億年ほどの時間がある。
Hubble